400万PV未満で8桁収益|1000万PV以上が当たり前のジャンルで成果を出せた理由
弊社が共同運営している『ゴルフサプリ』は競合が強い中で業界平均以上の収益を上げています。PVは業界平均を大きく下回っているのに、一体なぜこのような成果を得ることができたのでしょうか。
これまでの歩みを具体的な施策内容とその効果とともに紹介します。
新たにサポートするメディアを探している時に紹介された
ゴルフサプリは、株式会社三栄とMattoが共同運営しているWebメディアです。 コンテンツに関しては、三栄の子会社である株式会社ゴルフトゥデイと協力しながら記事制作を行っています
当初の目標は一刻も早いマネタイズ
当初は、一刻も早いマネタイズを求められていました。
株式会社三栄は、既存の収入に依存することに不安を感じ、別の収入の柱を確保したいと考えていたのです。
通常Webメディアは「3年運営して投資分を回収できれば成功」と事業として成立するまでに長い時間がかかる事業ですが、何とか早めに収益を上げる方向はないか探してみることにしました。
運営開始するも更新だけで手一杯
当初はコンテンツ制作に
- 『月刊 ゴルフトゥデイ』誌面コンテンツの再利用
- 誌面ライターへの依頼
の2本柱で取り組んでいましたが、一向にPVは伸びません。
ゼロからの立ち上げで運営体制が整っておらずWebで支持されるコンテンツ作りの体制まで手が回らない、紙とWebの違いから苦戦していたという状況でした。
協業体制作りが課題
このままではPV目標を達成できないと危機感を覚え、コンテンツ制作体制の見直しに注力しました。
課題を整理してみると、
弊社・・・Webの知識はあるがゴルフの知識がない、出版社ほどの高クオリティのコンテンツ制作はむずかしい ゴルフトゥデイ社・・・ゴルフの知識はあるけど、Webの知識がない、Webでウケるコンテンツがわからない(Webコンテンツの品質基準を持っていない) |
ということがわかりました。
実は当時、まだ現在ほどの協業体制がなく、お互いをリスペクトしてコンテンツ作りで助け合えているとはいえない状況。もっとお互いに補い合っていく仕組みが必要でした。
そこで弊社は、まずは自分たちの得意なWebのことを知ってもらうために動くことにしたのです。
しかし、弊社には出版社ほどのコンテンツ制作能力も、ゴルフの知識もありません。
「何か弊社にできることはないか」と考えに考えてたどり着いたのが、SEOランキング記事の制作でした。過去に投稿した記事でドライバーやアイアンなどのギアに関する記事がほかの記事と比べてPVが良かったことに注目し、そこを伸ばす施作を打つことにしたのです。
ランキング記事により順調にPVが増えていった
SEOランキング記事なら、ゴルフの深い知識がなくても作成可能だったこともあり、さっそく予算をつけて取り組んでみました。
結果、PVが伸びただけでなくタイアップ広告を受注できたことで、ついに収益が本格的に発生し、SEO施策は大成功しました。
- 弊社の持つSEO面での強みを生かせたこと
- ゴルフへの専門性の高さとそれに伴う掲載情報への信頼
がうまくいった理由です。
つまり、ゴルフトゥデイ社と弊社どちらの良さも取り入れた結果得られた成果だということです。
チャットボットサービスをデータ収集&広告に活用
ランキング記事とともに『ゴルフサプリ』成長の起爆剤となったのがチャットボットサービス『ディアボ』です。
チャットボットはデータ収集が得意で、さまざまな読者の声が集められます。たとえば、
- 読者アンケートに基づいたコンテンツ制作
- 商品に関するアンケート収集
- 読者データの収集
などができます。
試しに活用してみた結果、
- メディアの本当の読者の姿がわかった
- 読者の声を反映した記事を作ったところ普段の7倍以上のPVを集めた
といった効果が見られました。
手応えを得て、さっそく広告主への提案をはじめました。しかし、当初はPVが競合他メディアに比べて圧倒的に少ないこともあり苦戦します。それでも読者の質の高さから効果に自信を持っていたため粘り強くアプローチを続けたところ、ついに試してもらえることになりました。
広告主の新商品に関するアンケートプレゼント企画を実施したところ、当時100万PVない中で2000件もの回答が得られました。
タイアップ収益が上がりはじめる
SEOランキング記事の成功によりタイアップ収益が得られるまでは、ネットワーク広告すらほとんどない状況でした。
PVについては初めてタイアップ受注した時点でも100万PVいくかいかないか、という状況で決して十分とはいえませんでしたが、『ゴルフサプリ』の強みは読者の質の高さ。チャットボットの活用で得られたデータによりターゲットが絞れていることが証明されたことが、大きな後押しとなりました。
初受注からしばらくは収益を大きく伸ばすことができず停滞気味でしたが、オープン2年を超える頃には順調に伸ばすことができました。
出た芽を全力で育てる
2020年は、とにかく出た目を全力で育てて収益を増やすことを考えました。この作戦が功を奏し、タイアップだけで大きな益を上げることに成功します。
ランキング記事がSEOだけでなく、直接収益にも貢献してくれるようになっていました。
PVは依然競合他メディアと比べると低いままでしたが、購入検討者にアプローチできる質の高さ・効率の良さを売りに営業に力を入れました。 その結果、2021年は前年からPVが大きく伸びたわけではないのに、タイアップ収益を4倍まで伸ばすことに成功したのです。
2022年以降は新たなファンづくりを軸に
2022年現在は、単純なPVを追うのではなく、Instagramアカウントの運営など『ゴルフサプリ』のファンづくりへ向けて動いています。
実は、弊社としてはユーザーに評価してもらえていると思ってイベントやキャンペーンを実施したのですが、いまいち反応が得られなかったのです。
これは、収益やPVは上がってきていてもファン化できていないということです。
SEOによる読者は検索からたどり着いた一見さんです。検索したことに対する答えとして記事にたどりついただけで、『ゴルフサプリ』を訪れること、『ゴルフサプリ』の記事を読むことが目的ではないのです。
何度も別のキーワードでたどり着いている読者でも、メディアの名前すら知らないことも珍しくありません。 弊社はここを課題ととらえ、2022年10月で5年目を迎えるにあたり、読者との関係構築という新たな取り組みをはじめました。